2025年6月20日付で理事長に就任いたしました廣瀬 裕と申します。
日頃より当協会の事業にご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
当協会は1955年(昭和30年)、財団法人日本缶詰検査協会として設立され、2025年で70周年を迎えました。
設立の背景には、1948年(昭和23年)に制定された輸出品取締法があり、これに基づく指定検査機関として食料缶詰・瓶詰の検査業務を開始したのが当協会の原点です。戦後の貴重な外貨獲得手段である輸出食品の品質を担保し、我が国の経済復興を支える任務を担いました。
その後、輸出検査法への改正や、食品衛生法の施行などを経て、輸入品検査も含む食品全般に関わる機関へと成長してまいりましたが、「食品関連法規および国際的な規格に従って、公平性に対して影響を及ぼす利害関係を管理して、客観性のある試験検査業務および認証業務を着実に行うこと」という理念は、今日まで変わることなく当協会のアイデンティティーとして受け継がれています。
近年では気候変動の影響により、加工食品や缶詰に用いる原材料の調達が難しくなったり、保管環境が変化したりと、「食の安全・安心」を取り巻く課題は多様化しています。私たちは検査機関という立場から、「食の安全・安心」を守るという共通の志のもと、ステークホルダーの皆さまとともにこれらの課題解決に取り組んでまいります。
これまで歴代の技術者たちが積み上げてきた知識と技術をさらに高め、精度の高いサービスを提供し続けることが当協会の使命であり、皆さまとの大切な約束であると考えております。
今後とも役職員一丸となって、「食の安全・安心」の推進に尽力してまいりますので、変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
一般財団法人食品環境検査協会
理事長 廣瀬 裕